「水の公子と失われた記憶」について
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はじめに……
カクヨムでの投稿を前に、この物語について、少しお話ししたいと思います。
この物語は、単なる冒険譚ではありません。主人公の公子エリックが直面するのは、「剣」や「魔法」、「特別な誰かの力」では解決できない、この世界そのものの「ルール」にまつわる問題なのです。
1. 主人公の悲劇的な宿命
物語の最も重要な設定のひとつに、 「北部公爵家の直系は、魔力が強すぎるがゆえに、妻の命を削る」という―― 悲劇的な宿命があります。
容姿端麗で、剣の腕も立ち、心優しい彼は、 望めば何だって手に入るほどの高い地位を持っています。
けれど、「北部に暮らす領民」のために、 そして「継承者を残す」ために、 彼は自分の願いを持つことすら許されません。
それは彼ひとりの苦しみではなく、 歴代の継承者たちが代々背負ってきた―― 逃れられない「宿命」なのです。
2. 「複雑な世界」が必然である理由
モシュネア島は、アルフソン王国から三国に分立し、 王国・公国・帝国、そして七つの属性が複雑に絡み合う、非常に入り組んだ構造を持っています。
この構造は―― エリックが立ち向かう「穢れ」を描くために、どうしても必要なものでした。
そして帝国や公国は単なる設定や地図上の隣国ではなく、物語にちゃんと絡んできます。
3. 壮大な物語になってしまった理由
当初、私は第二部にあたるストーリーから書き始めました。 しかし、男性主人公エリックの過去を書き始めると、物語はどんどん深まり―― 結局、第三部にてようやく完結できるプロットが出来上がりました。
主人公は、責務を背負うために、厳しくも愛情深く育てられた青年です。 けれど、初めから何でもできたわけではありません。
「特別なアイテムがあれば無敵になれる」――そんな物語ではなく、 苦しみも悲しみも乗り越えた先に、優しさと強さを身につけて、 「エリック・ソーヴァード」という公爵が生まれるのです。
ただの設定として済ませようと思っていた彼の過去に触れたとき、 この物語は、より深いものになっていきました。
最後に……
彼らが、裏切りや絶望を乗り越えた先に、何が見えてくるのか――――温かく見守っていただけたら幸いです。

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